パリのストライキ。だれかの権利の自由の裏には、だれかの権利の自由がある

つれづれエッセイ

いまパリで起こっているストライキの状況と、ストライキをする権利の自由について、話してみました。

 

こんにちは

パリのアパルトマンからお届けします。

フリーランスのSAKIです。

このラジオは私SAKIがパリ生活やビジネス、読書で学んだ事を毎朝10分配信しています。

皆様、お元気でしょうか?

 

こちらパリではですね今、大規模のストライキが行われてて交通機関がほとんどやってないんです。笑い事じゃないんですけど。

 

電車で普段は5分に1回ぐらい通ってる電車の線がいっぱいあるんですけど、それが1日0本になってたりとか、

線によっては一日数本とか出てるものもあるんですけど、そんな感じで結構使えないんです。 交通機関が。

いつもだったらメトロで15分で行ける所もバスで一時間半かかるみたいな感じなんで、結構「地獄絵図」って感じです。

 

私も週末行く所があったんで、いつもみたいに電車乗れないで、ちょっとバスに乗ったのですけども、みんなやっぱり乗れる交通機関が限られているから、そこに集中するんです。

 

バスも「すし詰め」という言葉が相応しい状況で、「すし詰めちょっとご飯溢れてる」ぐらいの詰め詰め具合で、あれを思い出しました、私。

「ノアの箱船」っていう神話あるじゃないですか。あれを思い出すくらい、ちょっと雰囲気がやばかったです。

 

「ノアの箱舟」って神話で、大洪水が起こってこの世が滅びるみたいな時に、その箱船を作って全部の動物のつがいを1つがいずつ乗せて、

生き物が途絶えないようにした、みたいな。で、洪水を避けたみたいな感じだったと思うんですけど。

 

それを思い出すくらい、皆、何とか移動しようと、移動手段のものに詰め込んで乗って、なんとか凌いでる、みたいな感じで、結構やばいなと思いました。

みんなストレス溜まってる感じだったんで、

「早く終わったらいいなあ。」と思いつつ週末を過ごしました。

 

このストライキに関連して今日のテーマを話せたらと思うんですけど、今日は

「権利の自由について」

ちょっと話したいなと思っています。

 

このストライキも、国民が自分の権利を主張する為に始まったんですけど、

今回のストライキに関して、まず、どういう事で、どういうきっかけで、どういう理由で始まってるかっていうのをまず説明しますと、

12月5日から始まっていて、これはエマニュエル・マクロン大統領が年金制度を改革する案を出したんです。

それに抗議しようっていう事でまず始まったストライキで、主に交通機関をストップさせるっていう事です。

無期限なんです。いつ終わるか決まってなくて、分からない状態です。

 

近年ではすごい大規模で、結構昔1995年のこの同じ12月5日に10日くらいにわたって大規模なストが行われたんです、昔も。

 

このストライキによって、その時の社会政策の案が180度変わったっていう事例があって、今回も、それに則ってじゃないですけど、

同じ日に始まって、いつ終わるか分からないんですけど、だいたい皆、その1995年を思い出して

「2週間とか3週間ぐらいで終わるかなー?どうかな?」みたいな感じで今いるんです。

 

これについてどう思うかっていう話をこの前、週末に話をする機会があったんで、それが

「ストライキをするという権利の自由」に関しての話だったんで興味深いなと思ったんでこのラジオでも取り上げようと思いました。

 

ストライキとかデモってフランスでいっぱいあるんですけど、すぐストライキとかやりがちなんで、よくあります。

それはいろんな社会政策に対しての反対だとか、「自分はこう思う」みたいな抗議の意味を込めてストライキをするんです。

自分の権利を主張している。

「年金制度に反対だ」っていう主張ですとか、そういう事でやっているんです。

 

日本だったらあんまり頻繁にはないと思います。

地震の後とか、ちょこちょこありましたけど。

10年前の時に、原発とかの関係のデモはありましたけど、頻繁にあったりとか、交通機関を麻痺させたりとかは普段そんなに、そんなにっていうか、ないと思います。

 

消費税10%に上がる時とかも、特に大規模な生活に困るような反対運動とかはなかったと思います。

 

フランスでは結構いっぱいあって、国民が自分の主張したい権利の自由の為にやるんですけども、

週末、日本人とかフランス人とか10人ぐらい集まって話してた時に、いろんな意見がありました。

 

まず1つは、

「ストライキをするっていう事は自分達の権利を主張するという事なので、表現の自由としてありだ。支持する。」

みいな意見もあったりですとか、ストライキっていって、一部の人がやるっていうイメージに捉えうるかなって思いますけど、

結構「あっ、私も参加する。」みたいな。

わりと、カジュアルにって言ったらおかしいですけど、

例えば、自分がカフェにいて、道の外でデモとかをやっている人がいたら、そこに「パッ。」って参加したりする事も出来るので。

すごく特別な事ではないんですけども、

その「権利の主張っていうのをする自由としてありだ。」と言う話があったりですとか、

あともう一方では、主張するのはいいけれど、

例えば、ストライキをするから交通機関が麻痺していたので、先週とか学校が結構休みになったんです。小学校とか中学校とか、行けないから。

 

その権利を主張する事で、裏を返せばと言うか、他の面から見れば、

「別の人、子供とかの教育の機会を奪っているんじゃないか。」っていう話があったり、

「自分の権利を主張する事で、また別の人の勉強する自由が奪われている。」

という意見もあったりですとか、あともしくは、

「ストライキをしても意味がないから、何の為にやっているのか?結果出るんかな?」

みたいな事で、

「やらずに政治が変わるまで待てばいいんじゃないの?」

みたいな意見もあったりとか、色んな話がありました。

 

みんな一人ずつ違う意見を持っていましたけども、あと何があったかな?

 

ストライキは交通機関麻痺したりですとか、ストライキは交通機関をストップさせたりする事なんです。

デモっていうのはまた別の意味で、デモは行進。人が集まって行進とかして、

「何々反対。」みたいな事をすることですけども、その時にフランスでよく行われている黄色いベストのデモとかだったら、何か壊したりするんです。

ショーウィンドウとか車とか。

 

ストライキは困るけれども、デモは店が壊れたりとかして、店のオーナーとかが困るし、

明確に被害者が出るから、そっちは良くない、みたいな。特に良くない、みたいな話があったりとか、色んな意見がありました。

 

だから一概に「良い悪い」では言い切れなくって、いろんな側面があると思います。

 

色んな人の立場に立って、「それいいのか?」

年金制度に反対して、その自分が望む制度に変えた別案が出てくれば、その人はその権利を受け止められるし、

逆に学校に数日行けなくって子供達は勉強の機会を失った、という事にはなります。

子供にとっては「ラッキー!休み!」みたいな感じやと思いますけれども。

 

色んな、それぞれの人の立場に立ったら、それぞれの人の権利の自由があって、社会には色んな人がいるので、

全部良くっていうのはすごく難しい事ではあるんですけども、だから色んな意見が出てると思います。

 

けど、そういう議論の場を持つ事で、

「あっ、そういう意見もあるんだ。」とか、

「裏を返せば、それはいいな。」とか「悪いな。」とか。

っていう事が分かるので、すごく考える機会になりました。

権利を主張するとはどういうことなのかっていう。

 

今回、ストライキ、終わってもらえたら有難いですけど、移動大変なんで。

 

そういう色んなみんなの思いがあって社会が動いてるなっていうのは感じました。

 

このラジオで今回その話を取り上げたんですけども、若干政治的な話も入ってると思います。

やっぱり政治的な話とかを取り扱うのは、結構取り扱いづらいとか、タブーみたいな雰囲気もあるかもしれないんですけども、

なるべく1個の視点だけじゃなく何個かの視点を入れて、なるべくニュートラルに話せたらなと思ってたりしながら話してます。

 

「困ります。」みたいな事は言ってますけど。

 

私が1個思うのは、政治の話とかって言うと、すごく特別な感じに感じるかもしれないんですけど、右だとか左だとか。

すごく政治に傾倒してるみたいな。

ただ政治って暮らしの延長って言うか、普通に暮らしを決める事だから、普通の話だと思います。

一部の人だけが話すべき話とかじゃなくて、普通の話だと思います。

「明日カフェ行く。」とか「食べ物何買う?」みたいなのと密接に関係しているから、

特別な話じゃないっていうのを伝えたいという側面も今日の話ではあります。

 

皆様はこういうストライキとか、権利の自由を主張をする事に関して、どんな風に思いますでしょうか?

 

じゃあ今日はこの辺でお開きということで。

また明日お会いしましょう。

今日も素敵な1日をお過ごし下さい。

それでは。

Saki

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パリ在住のジャーナリスト、ファッションバイヤー。
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