大好きな作家、さくらももこさんへ追悼

小学生の頃から、さくらももこさんのエッセイがとっても好きだ。
漫画家として、国民的人気を博した「ちびまる子ちゃん」。
子供の頃の日常のなんでもない風景を、感覚を、絶妙に書き出した、誰もが共感できる作品です。
ミリオンセラーのエッセイ作家でもある
漫画も好きだが、さくらももこさんのエッセイがとても好きで、おそらく全て読んでいると思う。
「さくらえび」「そういうふうにできている」「まる子だった」「ひとりずもう」・・・etc
作品を思い出していくとキリがないが、
「もものかんづめ」「さるのこしかけ」「たいのおかしら」はミリオンセラーにもなったエッセイだ。
エッセイでミリオンってすごいよね。数十年前、小説とかならミリオン出せるけど、エッセイでミリオンはなかなかないのではないでしょうか。
出ているものはすぐに全て読み、けれども全然読み足らないので、それらを何度も何度も読んでいた。
どのエピソードも、笑い転げて仕方がなかった。
休みの日に部屋でゴロゴロしながら読んだり、電車で通学中に読んだり。
あ、おもしろすぎて、声を出して笑ってしまうので、電車では読めないな、と思ったんだった。
ハードカバーで出ているものは、ハードカバーで買い、ずっと保存できるようにしていた。
1人暮らしをするとき、海外に行くとき。
他の本は古本屋に売ったり、メルカリに売ったりしてしまったけれど、さくらももこさんのエッセイは、全て売らずに残して、まだ部屋の本棚に並んでいる。
私のバイブルなのだ。
本が苦手な人もさらさらと読める文体が魅力
さらりと読める文体。きっと、本が苦手な人も楽しめるくらいさらさらと進めて、笑える書き方。
細々ながらも、書くことを日々やっている身としてさくらももこさんみたいな書き方ができたらなあ、といつも思っていたんです。
むずかしいことを、読みやすく、さらさらと、おもしろく伝えたい。
難しいことを、難しく伝えるのは簡単です。
読みやすくて、たくさんの人が手に取れるって、とっても難しくて、大切なことだと思うんです。
気軽に読めて、読後感が良いものを書きたい。
その目指す像は、さくらももこさんでした。
まだ53歳でいらしたので、まだまだ新刊を期待していた。
帰国の際にはいつも新刊が本屋にないか、チェックしていました。
エッセイや漫画の中で、まる子はいつも死に怯えすぎるほど怯えていました。
「東海大地震」「ノストラダムスの大予言」いろんなものに、まる子は人一倍怯えていました。
でも、子供の頃は死んだらどうなるんだろう、悲しい。と想像して怯えていたことを思い出して、共感したり。
それを笑いに変える、絶妙なタッチで書かれていて、いつも爆笑して、そう思ってる人も自分以外にもいるんだなーと、安心させられていました。
闘病されていた頃、どんな気持ちだったのでしょうか。
あの頃のまる子のように、死の恐怖に怯えて、枕を濡らしていたのでしょうか。
さくらももこ先生、ご冥福をお祈りします。
たくさんの笑いと幸福な気持ちを、ありがとうございます。
これからも、たくさんたくさん、読み返しますね。
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